2021年11月16日火曜日

備讃瀬戸が浅い

 11月16日 高曇りとしておく
 先日の15万総トンのタンカー(しばしばVLCCと呼ばれる)の喫水が浅く見えた件。あれは備讃瀬戸が浅く、原油満載では船底が海底に当たってしまう。んなことで、備讃瀬戸大橋ではVLCCの船底の赤い部分が完全に消えた状態で通るシーンは撮れない。明石海峡は水深が100mを超えており、同橋をくぐって右折した先にある姫路港のシーバースも水深が21mとなっている。ところが、この姫路港石油コンビナートは採算性の問題から閉鎖になっているそうな(マジか)。

以上により、明石大橋より西の瀬戸内海で最大喫水のVLCCは撮れないことと、水島の石油コンビナートはずいぶん効率が悪いことが分かった。

 ちなみに、中国の上海港は、原油シーバースに向かう水路が浅かったのを熱烈奮闘努力して掘り下げ、喫水22mVLCCでも問題なく通過できる深水路を作ったそうだ。


写真

 本島と与島の間を抜けるVLCC、「DAISEN15万総トン(31万載貨重量トン)。同船はマラッカ海峡を通過できる最大クラスのマラッカマックス級(Malaccamax)の一隻。同クラスの喫水は最大20.5m、備讃瀬戸を通過可能な喫水は16.5mで、4mも足りない。

 ところで、日本の石油の使用量は3827,000バレル/日(2019年)。1トンは7.33バレルなので、522000トン。つまり、このクラスの巨大タンカー1.7隻分を毎日中東などからピストン輸送して消費している。日本人はこれをいつまで続けるつもりか。続けられるか。真面目に考えてみる必要がある。



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